今年の皐月賞は三強対決。
ホープフルS直行のコントレイル、朝日杯FSの覇者サリオス。
これにトライアル弥生賞を制したサトノフラッグを加えての堂々三強決戦。
昨年の最優秀2歳牡馬故に人気を集めるのはコントレイルだが、予想の上で人気を集めているのはやはり使われてきているサトノフラッグ。これは前走弥生賞の勝ちっぷりも評価されている部分もあろう。
この勝負の結末や如何に。
避けては通れぬこの三強の分析を中心に予想を展開していく。
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皐月賞最終結論◎サリオス
今年の牡馬クラシック第一弾皐月賞。“最も速い馬が勝つ”を信条にしたレース。
過去のレース傾向を見ても、殆どイーブンペース程度でレースが進むのが見てとれる。
それだけに過去のキャリアから厳しいペースへの耐性だったり、速いペースにどれだけついていけるかが焦点になる。
過去、当レースで台頭する穴馬だったり、敗れ去った実力馬はどれもこの速いペースへの対応力を過去のキャリアで見せている点が共通点他ならない。
そこが“最も速い馬が勝つ”と云われる所以であり、この格言をファーストプライオリティとして予想を展開する。
三強決着、サリオスを推奨
本命に推奨するのはサリオス。
昨年の朝日杯FSでは怪物ぶりを発揮したこのキャリア三戦三勝の無敗馬がまずこの皐月賞で強さを発揮すると結論付ける。
最も速い馬と言えばコントレイルを想像するかもしれないが、これは一定のペースを走る瞬発力タイプの速い馬でキャリアの中ではまだ厳しいペースへの耐性は示せていない。
過去の皐月賞で好走する多くの馬に共通するのは、厳しいペース構成でも結果を出せるか否かという点。
その点が三強の中でも非常に優れていると見ている。
確かにコントレイルもスピードはあるように映るが、これはゆったりしたペースでこそ。サトノフラッグは逆にスピードを求められると苦しい部分があるし、前走にしても緩いペースからの勝利だっただけに過信禁物。
その点を考慮すると、やはりサリオスが三強の中で皐月賞適性最も高いと見る。
ペース不問!サリオスは瞬発力勝負も消耗戦もこなす
サリオスはデビュー戦自身推定38.8-33.1というペースで走破し、2着のアブソルティスモに上がりに大差を付けて快勝して見せた。
サウジアラビアRCでも、クラヴァシュドール相手に厳しい戦いを繰り広げたが結果は完勝。ここでも上がり33.1の速い時計を記録した。
この二戦だけを切り取れば単に速い上がりを出す馬に過ぎないが、サリオスの強さは三戦目に表れた。
真価が問われた朝日杯FSではビアンフェが作り出した厳しいペースで、前半33.8という流れで展開。サリオス自身も推定34.4という前半時計を記録している点を考えれば、消耗戦というレース展開。
自身上がり35.4というペース配分で厳しいペースを凌ぎ切って先行馬で唯一残ったこの馬の能力を高く評価したい。
デビュー戦、サウジアラビアRCの連勝では緩めの瞬発力戦を舞台に勝利してきたが、朝日杯FSでは厳しい消耗戦でも勝利した。サリオスの強みはこの展開不問のペース適性にある。
朝日杯FSは皐月賞に繋がらない…サリオスには当てはまらない?
近年、朝日杯FSがこの皐月賞で結果を出せていないのは阪神開催に移ってから。
昨年も朝日杯FSの勝ち馬アドマイヤマーズが皐月賞に挑戦したが、4着に敗れた。
一昨年もステルヴィオが4着に敗れ、朝日杯FS好走馬からこの皐月賞へ直結した例はロゴタイプまで遡る。
そのロゴタイプも朝日杯FSが中山開催時代でのもの。
阪神開催になってからはダンビュライトの3着が精いっぱい。
好走要因を阻んでいるのは阪神開催になってから、レース質が変わった点。
アドマイヤマーズが朝日杯FSで走った時計は36-33.9。
ステルヴィオが36.3-33.8。いずれも上がり33秒台で前半もゆったりしたペースでの推移となっているのが特徴だ。
2019 | アドマイヤマーズ | 36 | 33.9 |
2018 | ステルヴィオ | 36.3 | 33.8 |
2017 | サトノアレス | 36.8 | 34.1 |
2016 | エアスピネル | 36.3 | 34 |
2016 | リオンディーズ | 37.1 | 33.3 |
上記を見れば分かるように朝日杯好走馬の多くが瞬発力勝負で好走。それが結果的に本番皐月賞の厳しいペースで跳ね返されている点に繋がっている。
朝日杯FSが中山開催時代は基本的に瞬発力勝負ではなく、消耗戦に近いレースで展開されている点が特徴だった。
朝日杯FS→スプリングS→皐月賞と三連勝したロゴタイプは、朝日杯FSで自身推定34.3 -36.1という厳しいペースを経験していた。
2014年のウインフルブルームも朝日杯FSでは35.6-35.8という時計を先行して刻んだ点から、朝日杯FSと皐月賞の共通点が見えてくる。
昨年の朝日杯FSではビアンフェが厳しいペースを刻んだこともあり、後続も厳しい展開に。サリオス自身も34.4-35.4という厳しい展開を先行して快勝した点を見るに、恐らく過去の朝日杯FS好走馬と一緒にするのは危険だと考える。
昨年の皐月賞が34.8-34.7というペースで、一昨年が35.5-37.3というペース。
例年先行馬が厳しい展開を刻むレースだけに、朝日杯FSと皐月賞が直結する条件の一つがやはりペースの共通点。
サリオスが経験した昨年の朝日杯FSは少なくともその条件をクリアしている。
三強の中でも最もペース適性が高い。本命に推奨する理由の一つは昨年の朝日杯FSの特異性故。
対抗評価はサトノフラッグ
今回のレースでの序列はサリオス>サトノフラッグ>コントレイルという形になる。
先に述べたようにサリオスのペース適性が三強の中でも最も高い。
次点で評価するなら、瞬発力戦しか経験していないコントレイルよりもサトノフラッグということになる。
サトノフラッグは未勝利戦で35秒台のペースで勝利。
自身後方待機からの競馬で勝利したレースから見るに、消耗戦の流れになってもある程度対応できる算段あり。一方で、弥生賞がいかにもゆったりとしたペースだった点がどうしても評価できなかった。
自身推定37.9-36.1というレース運びがどうしても強力な先行勢が集う本番で劣ると予想。
ここ二戦の勝ちっぷりは確かに素晴らしいが、時計面での裏付けがまだ少ない。
過去、弥生賞をステップに本番皐月賞に直結した例を見ると、マカヒキ、トゥザワールドのように前半61秒程度の時計推移が要求される。
馬場差を考慮するとトータルで前半推定61秒程度の数字を出してはいるのでその点は合格点を与えられる。ただ、後半59秒台後半という時計ではやはりどこか足りない面がある。
マカヒキには及ぼないが、例えばカデナのように時計不足というほどでもない。
時計的にカミノタサハラより少し上くらいの想定なら、2,3着のイメージだがどうか。
気になるコントレイルの評価は…
当初、最も能力が高いと見込んでいたコントレイル。
気になったのが、厳しいレースでの経験の有無。
瞬発力勝負が得意…消耗戦避けたい
これまでのキャリアで33秒台の末脚が二戦。
前走にしても37.3-35.8と緩めのレース展開で後続を瞬発力で引き離した。
適性的に言えばスピードの出る馬場だったり、緩いペース向きのレースが最も合うはずで、この舞台への適性は不安を感じさせる。
この枠からアッサリということもあろうが、リスクも内包していることも確か。
それなら本命は別で単穴評価▲。伏兵台頭も期待した方が得策か。
昨年のサートゥルナーリアと同じローテだが、調整の難しさや如何に。
伏兵陣の出番は…?
付け入る隙が多少なりとも存在することは確か。
弥生賞見る限り強いは強いが、サトノフラッグの追走時計はやはり課題と見るべきだろう。コントレイルにしろ流れ一つで崩れる場面あってもおかしくはない。
穴馬の台頭あるなら…やはりこの流れを味方につける馬だろう。
末脚魅力クリスタルブラック
前走京成杯を追い込んで勝利したクリスタルブラックは評価したい。
スカイグルーヴが粘るところを捕えた前走の末脚はやはり見所あり。
昨年のヴェロックスは若葉Sで緩いペースを追走し、自身37.6-35.1で勝利後に皐月賞で2着好走。
若葉Sで他とは違う鋭い末脚見せた後のレースで、本番に直結した点は見逃せない。
クリスタルブラックの京成杯での時計は、37.9-35.4。上がり時計は他馬よりもグンと良い時計とあれば期待できる。
まだ見限れない…マイラプソディ
共同通信杯で人気を集めながらも期待を裏切ったマイラプソディ。
しかし当レースは前半37.6-34.3という時計構成。スローペースからの瞬発力勝負に後方待機で敗れる格好となったが、これはオミット。
自身のキャリアで最もハイパフォーマンスを見せたレースが京都2歳S。
後の重賞馬ミヤマザクラを抑え込んだレース内容から小回り2000Mは合うはず。
厳しいペースを刻んだ昨年の京都2歳Sが36.0-36.4というレースペースだけに、皐月賞のペースと近い形。
自身のペースが速くなっても適応する感じを受ける。クラシック前提で一戦一戦課題を持って戦ってきた馬だけに、この本番で巻き返す可能性十二分に考慮したい。
ヴェルトライゼンデの課題は追走時計の遅さ
前走スプリングSではガロアクリークの強襲に合い敗れたヴェルトライゼンデ。
どちらかと言えば瞬発力勝負に近い形だったが、自身34.2の末脚で応えたがガロアクリークの33.8の末脚に屈した。
上り35.8のホープフルSではこのガロアクリークに大差を付けていたが、半ば時計を問われる展開になると意外とあっさりな面も見せる。
これまでのキャリアで高速馬場の経験なく、どれも上がりが掛かるレースやゆったり運べるレースばかりなのが気がかり。
好相性中山という点は好ましい。前走のように瞬発力勝負にならなければ、勝機ある。
ポイントは追走時計の遅さをどうカバーするか。
スローならある程度自分から行くが、ペース速いとやや遅れ気味になる点が気になる。
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